EasyBlocks監視シリーズには、以下の3種類があります。
モデル毎に機能は異なりますが、共通の機能も備えています。
今回はその共通機能の一つである「監視結果の通知機能」に焦点を当てて解説します。
どのモデルを使用していても本記事の内容が流用できますので、ぜひご活用ください。
今回はユーザー定義通知機能を利用して「LINE」への通知を試します。
これまでは「LINE Notify」というサービスを使用するのが一般的でしたが、LINE Notifyが2025年3月31日をもってサービス提供を終了することがアナウンスされているため、今回は「LINE Messaging API」を利用します。
本記事が、LINE Notifyからの切り替えを検討している方や、LINEを活用した通知設定を検討している方々の参考になれば幸いです。
はじめに
EasyBlocks 監視シリーズの監視結果通知機能について説明します。
監視結果の通知機能は以下の3種類を用意しています。
- メール通知
- Syslog通知
- Slack通知
このメール、Syslog、Slackの3種類の通知は、全てWEBUIから比較的容易に設定可能になっています。
今回は標準機能として搭載している三種類の通知方法ではなく、「監視結果をLINEへ通知する」ということを試したいと思います。
LINE通知の設定をする
ユーザー定義通知設定とは
標準の通知先以外へ通知を行いたい場合は、ユーザー定義通知機能を利用できます。
ユーザー定義通知では、ユーザーが独自に作成したスクリプトを使用します。
例えば、次のようなケースがよくあります。
- Ping監視の結果がNGだった場合に積層表示灯を点灯させたい
- 復旧した際に積層表示灯を消灯させたい
これらの要件は、スクリプトを作成してユーザー定義通知に登録することで実現可能です。
※補足※
本ブログで紹介しているスクリプトはサンプルです。動作保証はありませんのでご了承ください。
LINE Notifyは無料で利用できましたが、LINE Messaging APIには無料利用枠が限られています。使用する場合は、事前に料金プランをご確認ください。
ユーザー定義通知設定をする
LINE Messaging APIについての詳細は公式ページを参考にしていただければと思いますが、最低限必要な項目として、下記が挙げられます。
- Messaging API アクセストークン
- メッセージ送信先のユーザーID
Messaging API アクセストークン等はLINE Developersコンソールからの発行が必要になります。
LINE Notifyと比較すると少々ややこしい感じがしましたが、こちらのページの通り進めていくとゴールまで辿り着くかと思います。
では実際に通知用のスクリプトを用意してユーザー定義通知の設定をします。
デフォルトでは何も登録されていませんので、①新規作成を選択し、②定義名を入力、③ファイル内容部分に独自のスクリプトを記載し、④保存します。
今回は以下のようにLineAPIという定義名にし、保存しています。
用意したスクリプトはとてもシンプルで、①と②でそれぞれLINE側にて取得したアクセストークン、メッセージ送信先のユーザーIDを定義し、③は障害発生時、復旧時等のメッセージを定義、④で実際にLINE通知しているという、4つの要素のみで構成されています。
監視結果通知設定
用意したユーザー定義通知を監視項目の通知先に紐付けます。
今回は検証用にping監視を作成しています。
①ping監視の名称を入力し、②監視対象ノードを選択、③用意したユーザー定義通知(LineAPI)を選択、④監視コマンドはICMP Ping、チェック間隔や閾値を設定します。
通知確認
実際に監視結果をCRITICALにして、その後に復旧を試した際の通知を確認してみます。
このように、ping_check_01という監視項目でvx2というホスト(172.16.7.212)がCRITICALになったタイミングと復旧したタイミングでLINE側に通知がくることを確認できました。
まとめ
今回は、EasyBlocks監視シリーズで使用できるユーザー定義通知を活用し、LINEへの監視結果通知を試しました。
独自のスクリプトを用意する必要があるため、若干ハードルが高いと感じる方もいるかもしれません。
しかし、冒頭で触れたように、積層表示灯との連携や他のビジネスチャットツールとの連携も技術的には十分可能です。
ぜひ、この機能を活用して、監視業務をより柔軟で効率的にしてみてください。