およそ1年前、去年の4月に、こんな記事を書きました。
自分の給与明細と総務省の消費者物価指数(CPI)を使って、「給料は増えてるのに、なんで豊かになった気がしないんだろう?」を検証した記事です。
結論を一行で言うと、「名目賃金は増えているけど、実質賃金の伸びはほぼ半分だった」。タマゴを買える数が5年前より減っていたというオチで、なんとも複雑な気持ちで記事を締めました。
あれから約1年。2025年分のデータも揃ったので、答え合わせをしてみます。
そういえば、IT機器も上がってきてる
あらゆるモノの物価があがっていますが、ここ最近メモリやSSDの価格高騰もすさまじいですよね・・・。
もともと半導体は世界的に供給が不安定で、需給が変わると価格がドンと動く品目ではあるんですが、ここ最近の動き方はちょっと異常で。昔みたいに「増設メモリをパパっと買う」という気軽さがなくなってきています。
そしてこれ、パソコンだけの話ではなくて、ゲーム機、スマホ、テレビなどなど。身の回りのあらゆる電気製品に使われている部材なので、影響はどんどん広がっていくと思われます。
後で書く当社製品の値上げとも無関係ではないのですが、まずはメインの答え合わせから。
去年の表、おさらい
前回はこういう表を作りました。
(※名目賃金は私の実際の給与をもとに、2020年分を¥10,000に換算したものです)
| 年 | 消費者物価指数(CPI) | 名目賃金 | 実質賃金 |
|---|---|---|---|
| 2020年 | 100 | ¥10,000 | ¥10,000 |
| 2021年 | 99.8 | ¥10,208 | ¥10,229 |
| 2022年 | 102.3 | ¥10,407 | ¥10,175 |
| 2023年 | 105.6 | ¥11,407 | ¥10,430 |
| 2024年 | 108.5 | ¥11,731 | ¥10,814 |
4年で名目賃金は約17%アップ。でも物価を加味した実質賃金は約8%しか伸びていない、というのが去年の結論でした。
2025年のCPIは、また上がった
総務省が2026年1月に発表した2025年の年間CPIはこうなりました。
2025年 総合CPI:111.9(前年比 +3.2%)
前年(108.5)からさらに上昇。しかも2024年の上昇率は+2.5%でしたが、2025年は+3.2%と、上がるペース自体が速くなっています。。
コメや食料品の価格高騰が主な要因で、「最近なんかスーパーで手が止まること増えたな」という感覚と、データがきれいに一致します。
私の給料は3.5%増えた
去年の記事を書いた時点から、私の給料は3.5%増えました。
¥11,731 × 1.035 ≒ ¥12,141
2025年を追加すると、表はこうなります。
| 年 | CPI | 名目賃金 | 実質賃金 |
|---|---|---|---|
| 2020年 | 100 | ¥10,000 | ¥10,000 |
| 2021年 | 99.8 | ¥10,208 | ¥10,229 |
| 2022年 | 102.3 | ¥10,407 | ¥10,175 |
| 2023年 | 105.6 | ¥11,407 | ¥10,430 |
| 2024年 | 108.5 | ¥11,731 | ¥10,814 |
| 2025年 | 111.9 | ¥12,141 | ¥10,849 |
実質賃金 = ¥12,141 ÷(111.9÷100)≒ ¥10,849
2024年(¥10,814)より、実質でもわずかに上がっています。
去年からずっとマイナスが続いていた実質賃金が、私個人のデータではついにプラスに転じました。やっと。
ただ、全国平均で見ると話は別で・・・。
全国平均は、4年連続のマイナス
厚生労働省の毎月勤労統計調査(2026年2月発表)によると、2025年の実質賃金は全国平均で前年比 ▲1.3%。4年連続のマイナスです。
名目賃金は+2.3%増えましたが、物価の上昇率(+3.2%)に届きませんでした。
私個人は3.5%の賃上げで物価上昇をわずかに上回れましたが、全国平均の+2.3%では追いつかなかった。「賃上げが物価に追いつかない」という状況は、2025年も変わりませんでした。
タマゴ、答え合わせ
そして最も重要なタマゴの値段について。去年の記事でこんなことを書きました。
2020年:¥10,000 ÷ 220円 = 45パック
2025年想定(285円):¥11,731 ÷ 285円 = 41パック「なんと、減っています!5年前より今のほうがタマゴを買える量が減っているのです。。」
では2025年、実際タマゴはいくらになったのか。
総務省・小売物価統計調査によると、
2025年12月の鶏卵(10個パック)全国平均:313円
過去最高値の更新だそうです。
改めて計算します。
- 2020年:¥10,000 ÷ 220円 = 45パック
- 前回記事(2025年4月)時点(285円想定):¥11,731 ÷ 285円 = 41パック
- 2025年12月時点(313円):¥12,141 ÷ 313円 = 38パック
去年「悲しい」と書いたときより、さらに3パック減っていました。
実質賃金がプラスに転じた喜びは、タマゴが消してくれました。
まとめ:去年の結論、やっぱり変わっていない
去年の記事の最後にこう書きました。
「物価の上昇率と比較すると、実質賃金の伸びは緩やかであり、手取りの金額は増えていても『使えるお金』はあまり増えていないというのが現実です」
1年後の答え合わせ、結論はほぼ同じ。私個人はなんとかプラスになりましたが、全国平均では4年連続マイナスでした。
当社も4月から値上げします
最後に、当社からのお知らせです。
当社も2026年4月1日受注分より、OpenBlocksシリーズ・OpenBlocks IoTシリーズ・EasyBlocksシリーズの価格を改定します。
冒頭で書いたメモリや半導体部材の高騰が、主な理由です。これまでコスト削減などの企業努力で価格を維持してきたのですが、さすがに限界になってしまいました。。

改定後の価格は2026年9月末納品分までの適用予定ですが、部材価格の動き次第では期間内にも見直しが入る可能性があります。10月以降についても現時点では不透明な状況です。
当社の製品に限らず、IT機器全体でこの流れはしばらく続くと思われます。来年度以降にサーバーやネットワーク機器の導入・リプレースを検討されている方は、早めに動いておいた方がいいかもしれません。
来年の答え合わせのとき、タマゴが少しでも安くなっていますように。。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

