この記事では、EasyBlocks DHCP、DDNシリーズにおけるIPアドレスの割り当てポリシーについて紹介していきます!
EasyBlocks DHCP、DDNシリーズのDHCPサーバーには割り当てポリシーという機能があり、これはDHCPクライアントであるホストを対象/対象外で選択することで、ホストにIPアドレスを払い出すか否かを設定することができます。この機能を利用することにより、IPアドレスの払い出しをブラックリスト・ホワイトリストのように設定することができます。
そこで今回は!
EasyBlocks DHCP、DDNシリーズにおけるIPアドレスの割り当てポリシーについてご説明していきます。
はじめに
今回、ご紹介する機能はEasyBlocks DHCP、DDNのDHCPサーバーに搭載されている機能となり、使用するバージョンは以下の通りとなります。
EasyBlocks DHCPシリーズ:バージョン 1.2.1
EasyBlocks DDNシリーズ:バージョン 1.1.0
この機能は「IPアドレスを払い出す対象に制限をかける機能」となります。
そのため、対象としたホストのみにIPアドレスを払い出すホワイトリスト、対象としたホストにはIPアドレスを払い出さないブラックリストといったような使い方ができる機能となります。
※本記事でご紹介する「割り当てポリシー」では、初期セットアップやDHCP設定がされていることを前提としています。
☟初期セットアップやDHCP設定は、以下の記事から確認できます☟


割り当てポリシーについて
割り当てポリシーにはデフォルトで下記3つの方式があり、その中から選択できます。
- すべて許可
- ホスト管理で割当ポリシーを対象に設定したホストのみ許可
- ホスト管理で割当ポリシーを対象に設定したホストは禁止

範囲フォームのポリシーには「全体の割り当てポリシーに従う」が追加されます。これを選択した範囲フォームのポリシーは、全体の割り当てポリシーと同じ方式になります(画像の場合は、すべて許可となります)。
範囲フォーム毎のメモ情報及び割り当てポリシーの設定機能は、EasyBlocks DHCPシリーズの場合 バージョン 1.2.1以上、EasyBlocks DDNの場合 バージョン 1.1.0以上にて使用できます。
ホストの対象/対象外については、ホスト管理タブの「割当ポリシー」から選択できます。

固定IPアドレス払い出し設定と割当ポリシー対象設定を同時に行った場合、固定 IPアドレス払い出し設定が優先されます。割当ポリシー対象設定が対象になっていても、対象外になっていても固定 IP アドレスを払い出します。
前述した割り当てポリシーの3つの方式については、ホスト管理タブも併せて、それぞれ内容を紹介していきます。
1.すべて許可
割り当てポリシーを「すべて許可」にすると、ホスト管理タブの対象設定に関係なく、範囲に設定したIPアドレスをホストに対して払い出されます。

2.ホスト管理で割当ポリシーを対象に設定したホストのみ許可
割り当てポリシーを「ホスト管理で割当ポリシーを対象に設定したホストのみ許可」にすると、ホスト管理タブにて対象としたホストのみに、範囲フォームに設定したIPアドレスが払い出されます。

画像にある設定の通りですと
対象としているホストA、ホストD、ホストE、ホストG、ホストHには、範囲フォームに設定しているIPアドレスが払い出されます。
一方、対象外としているホストB、ホストC、ホストFには、IPアドレスが払い出されません。

3.ホスト管理で割当ポリシーを対象に設定したホストは禁止
割り当てポリシーを「ホスト管理で割当ポリシーを対象に設定したホストは禁止」にすると、ホスト管理タブにて対象としたホストには、範囲フォームで設定したIPアドレスが払い出されます。

画像にある設定の通りですと
対象としているホストA、ホストD、ホストE、ホストG、ホストHには、設定しているIPアドレスが払い出されません。
一方、対象外としているホストB、ホストC、ホストFには、範囲フォームに設定しているIPアドレスが払い出されます。

範囲フォームの割り当てポリシー
ここまで紹介した割り当てポリシーの3つの方式を全て利用した場合、設定例は画像のようになります。

まず、サブネット全体では「ホスト管理で”対象”に設定されているホストのみにIPアドレスを払い出す」というポリシーが設定されています。この割り当てポリシーに基づいて、IPアドレスは以下の①~③の順番で払い出されます。
① 全体の割り当てポリシーに従う範囲
・この範囲からは、ホスト管理タブで”対象”に設定されているホストにだけIPアドレスが払い出されます。
・”対象外”に設定されているホストには、ここからIPアドレスは払い出されません。
② ホスト管理で割当ポリシーを対象に設定したホストは禁止の範囲
・この範囲からは、①の範囲でIPアドレスが払い出されなかった”対象外”に設定されているホストに対して、IPアドレスが払い出されます。
・一方で、”対象”に設定されているホストには払い出されません。
③ すべて許可の範囲
・この範囲からは、①,②のいずれの範囲からもIPアドレスが払い出せなかった場合、対象,対象外に関係なく、すべてのホストにIPアドレスが払い出されます。

上記のサブネットとホスト管理タブの内容からIPアドレスは以下のように払い出されます。
ホストA:192.168.10.10、ホストB:192.168.10.60、ホストC:192.168.10.61
ホストD:192.168.10.11、ホストE:192.168.10.12、ホストF:192.168.10.63
ホストG:192.168.10.13、ホストH:192.168.10.14
IPアドレスの払い出し漏れの場合:192.168.10.101
以上がIPアドレスの割り当てポリシーとなります。
最後に
IPアドレスの割り当てポリシーについてまとめますと…
● サブネットの割り当てポリシーから対象となるホストに払い出すか否かを設定できる。
● 割り当てポリシーは範囲フォーム毎に設定が可能。
● ホストの対象/対象外はホスト管理タブから選択できる。
今回はEasyBlocks DHCP、DDNシリーズにおけるIPアドレスの割り当てポリシーについて紹介しました。「ホスト毎に決まった範囲内のIPアドレスを割り当てたい。」という方のご参考になれば幸いです。
☟今回紹介した製品は、コチラになります☟

