【経済産業省から学ぶ】DX推進、どうしたらいい?

膨大なデジタルデータの活用がビジネスモデルの主幹となっている現代。
企業は「DX」を掲げ、さまざまな取り組みを行っています。

本記事では、「DX推進のためになにをしていくべきか?」を経済産業省『DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~』から学んでいきます。

「DXってなんで必要なの?」が知りたい方は「DXって本当に必要なの・・・?迫る「2025年の崖」とは」をご覧ください!

「DX」とその課題について

「DX」とは、Digital Transformationの略で、企業がデジタル技術を活用して、業務プロセスを改善し、自社の競争率を高めることを指します。

スイス国際経営開発研究所(IMD)が発表した「世界のデジタル競争力ランキング2023」では、日本は64か国中32位。世界から見て大幅に遅れています。では、なぜこんなにも遅れているのでしょうか?
経済産業省では、以下の3つを理由として挙げています。

1.レガシーシステムが足かせになっている
2.IT人材、IT資金の不足
3.ユーザー企業とベンダー企業の関係が不明瞭
詳細は「DXって本当に必要なの・・・?迫る「2025年の崖」とは」にて解説

競争に勝つためのデータは蓄積されているものの、DXが進んでいないがゆえに、データの最大の活用が出来ずにいます。
DXが進まないままでは日本企業は国際競争に負けてしまうため、2025年以降、年間12兆円の経済機会損失が予測されています。(2025年の崖)

特に、IT投資の観点からみるとDX先進国であるアメリカと比べると日本は真逆を指しています。
アメリカは「攻めの投資(ITによる新たな技術・サービスへの投資)」に対し、日本は「守りの投資(現存業務への投資)」が多く見受けられます。

この原因のひとつとして「レガシーシステム問題」が挙げられます。

レガシーシステムとは、導入から20年以上が経過する旧型システムのことです。
「だれが導入・構築したか分からない」システムは、年々保守費や運用費がかさんでいき、ITを活用した新たな製品・サービスやIT人材への投資ができずにいます。
このような状況から脱するために早期なDX推進が求められています。

DX推進のための4箇条

1箇条目:「DX推進システムガイドライン」の策定

<DX推進システムガイドライン とは>
1.ビジョンや経営戦略の提示
DX推進することで達成したいビジョンや経営戦略を提示すること
2.レガシーシステム刷新のための取り組み
現存システムの整備を行い、DXに向けての新たなITシステム構築を目指すこと
3.経営トップのコミットメントと仕組みづくり
経営層が指揮をとり組織の整備や人事評価の見直しなど、会社全体にDXへの意識改革を促すこと
4.定性・定量指標での管理
経営指標を活用し、社員、株主などに対しDX推進の進捗管理を定性・定量指標で行うこと

DX推進は、経営層のオーナーシップが必須です。目標を明確に提示し、社員ひとりひとりに意識させる組織づくりが求められます。
また、レガシーシステムを刷新することで、ブラックボックスの悪化を防ぎ、IT資金を「攻めの投資」に回すとが可能です。

2箇条目:「見える化」と明確なゴールの設定

レガシーシステムの刷新などIT環境を整備するために、まずは現存のIT環境の全体を把握する必要があります。
そのために「見える化」を行い目標達成に必要な項目を逆算して考えていきます。

「見える化」とは?
・現存のシステムが「どれくらい古いか」「保守やサポート切れのリスクはあるか」「稼働状況の管理はできているか」など具体的に状況を整理する
・保守、運用コストやリスクを考慮し、必要に応じて不要な機能を廃棄する覚悟を持つ
・頻繁に更新が必要なものは、マイクロサービス化を検討する
・他社間での共通課題や目標(協調領域)は、他社と協力しながらのシステム刷新を検討する(早期かつ安価にできる場合がある)

段階的に刷新を行いながら、目標に対しての達成度合いも定期的に共有しあうことが必要です。
また、「刷新後のシステムがどのように稼働していくか」というゴールイメージは、経営者・事業部門・情シス部門などDXに関わる全ての人が共通の認識をすることで、レガシーシステムの再発を防ぐことができます。

3箇条目:ユーザー企業とベンダー企業の新たな関係構築

ユーザー企業とベンダー企業は「責任」「作業分担」について特に密度の高い関係性を築くことが重要です。
最近多く見受けられるユーザー企業がベンダー企業に「丸投げ」の状態からは脱却し、
ユーザー企業とベンダー企業が互いに協働しながら開発していく体制をとるべきです。

また、ベンダー企業は受託業務だけでなく、最先端技術を活用する新規市場の開拓やSaaS型のビジネスモデルへ転換していくことが大切です。
ベンダー企業の目指す方向性は各社さまざまですが、いずれにせよDX推進後はユーザー企業のデジタル化は完了しているため、その市場でも活躍できる価値提供が必要となっていきます。

4箇条目:DX人材の育成と確保

ユーザー企業、ベンダー企業ともにDXを実行することのできる人材の育成と確保が重要です。

ユーザー企業においては「IT化やDX推進を引率でき、ビジネス変革に必要なことを明確に理解し、実現できる人」

ベンダー企業においては「最新のデジタル技術知識があり、新たな技術や手法を用いてSaaS型のビジネス戦略を考え、実現できる人」

人材育成・確保には「アジャイル開発(小単位で実装とテストを繰り返して開発する手法)」や大学などの教育機関と提携し学生とともにプロジェクトに取り組むなどが有効とされています。

さいごに

<DX推進に欠かせない大事なことまとめ>
・経営層がオーナーシップをとること
・明確なゴールイメージを全員が共通認識として持ち、目標設定と達成度合いを共有すること
・ユーザー企業とベンダー企業は協力して開発に取り組むこと
・DX人材を育て、確保すること

経済産業省は、2025年までにDXを実現し、2030年実質GDP130兆円超の押上げを目標としています。
DX推進に本記事が少しでもお役立ちになれば幸いです!

本記事参考)経済産業省『DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~』

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