2011年6月、EasyBlocksの最初のモデルが発売されました。
あれからおよそ15年。今ではぷらっとホームの主力製品として、多くのお客様にお使いいただいています。ふと「そういえばEasyBlocksってどうやって生まれたんだっけ」と思って、当時の企画書を引っ張り出してみました。
もともとはLinuxサーバーだった
EasyBlocksの前身にあたる製品が「OpenBlockS」シリーズです。
手のひらに乗るくらいの小さな筐体に、Linuxを搭載した汎用サーバー。「小型で静かで、置きっぱなしにできる」という特徴から、様々な用途に使われていました。
ただ、「汎用」であるがゆえの課題もありました。OpenBlockSはあくまで素のLinuxサーバーなので、お客様が自分でOSを設定して、ソフトウェアをインストールして、動作確認して…という手間がどうしても発生する。当時の企画書にはこんな言葉が残っています。
「ネットワーク系のサーバの運用は、決まり切った事しかさせないのだから、チャチャっと済ませたい!」
この一言が、EasyBlocks誕生のきっかけでした。

お客さんに「何に使ってる?」を聞いてみた
「じゃあどんな機能があれば喜ばれるのか」。
当時の営業チームは、実際にOpenBlockSを使っているお客さんにヒアリングを重ねました。企画書に残っている要望リストには、国公立大学や独行法人、大手通信キャリアやシステムインテグレーターなど、50件以上の声が細かく記録されていました。その結果、用途として特に多かったのがこの6つでした。
- DHCP(IPアドレスの自動割り当て)
- DNS(名前解決)
- NTP(時刻同期)
- Proxy(インターネット接続の中継)
- Syslog(ログ収集)
- 監視(ネットワーク機器の死活監視)
「だったら最初からこれらの機能が入っていたら、お客さんは設定なしでそのまま使えるんじゃないか。」これがEasyBlocksのコンセプトの原型です。
コンセプトは「ポチっと構築、手放しで存在を忘れられる運用」
企画書には、EasyBlocksのコンセプトがこう書かれています。
「ポチッと構築、手放しで存在を忘れられる運用。”楽チン”ネットワークアプライアンス」
今読んでも、まさにこれだなと思います。
設置して、設定して、あとは放っておける。サーバーだけど、サーバーらしくない。この「ラクさ」を製品コンセプトの核に据えたのが、EasyBlocksという製品の出発点でした。
ターゲットとして想定していたのは、「手離れよく部材導入・運用をしたいシステム管理者」。専門的なLinuxの知識がなくても、ネットワークに必要なサービスをサクッと立ち上げられる。そういう製品を目指していました。
名前はどうやって決まったのか
製品のコンセプトが固まっていく一方で、「名前どうしよう」という議論も並行して進んでいました。

例えば、「JuzuBox(数珠ボックス)」は、いくつもの機能が数珠のように連なっているイメージから。「Organ(オルガン)」は、複数台が有機的(Organic)につながって動くというコンセプトから来ています。製品の特性をうまく捉えた名前で、会議でもなかなか盛り上がったんじゃないかと思います。
そして最終的に決まったのが「EasyBlocks」。
誰でも簡単に使ってもらえる「Easy」と、長年多くの技術者に使ってもらってきた「OpenBlocks」の「Blocks」を組み合わせた名前です。OpenBlocksの系譜を受け継ぎながら、より広い層に使ってもらいたい!という思いが込められています。
2011年6月、EasyBlocks発売
最初のラインナップは、ヒアリングで多かった用途をそのまま製品に落とし込んだ6モデル。DHCP用、DNS用、NTP用、Proxy用、Syslog用、監視用です。

価格は1台98,000円(税込)。
ただ正直に言うと、1台に6種類の機能を詰め込んではいたものの、全部を同時に動かすにはスペックが足りませんでした。CPUは600MHzですからね。。「この機能が欲しいからこのモデルを買う」という、用途に特化した使い方が前提でした。

複数機能を選択できることが分かる
とはいえ、それぞれの用途に絞れば十分な性能で動く。かつ冗長化(HA構成)にも対応していたのは、当時としてはなかなか本格的な仕様だったと思います。98,000円で冗長化できるネットワークアプライアンスというのは、そう多くなかったはずです。

15年経った今も、変わらないスタンス
EasyBlocksは今も進化し続けています。最初の6モデルから始まり、時代のニーズに合わせてラインナップを広げ、現在に至ります。CPUも当時とは比べ物にならないくらい速くなりました。笑
でも根っこにあるものは変わっていないと思っています。
お客様の声を聞いて、「こんな使い方ができたら便利だよね」を形にする。当時の企画書に記録された50件以上の要望リストは、まさにそのスタンスの原点です。
15年前に「チャチャっと済ませたい」という声から生まれたEasyBlocksが、今も多くの現場で動き続けているのは、そういう積み重ねの結果なんだと思います。
これからもお客様の声を大事に、製品づくりを続けていきたいと思います。
