「GIGAスクール構想」がスタートして数年、いまは「NEXT GIGA」へと進化のフェーズに入っています。
活用例の代表格「デジタル教科書」も本格的に導入が進みそうなニュースが先日出ていましたね。紙の教科書に加えて、端末上でコンテンツを開くのが当たり前になる日もそう遠くなさそうです。

その裏側では、数百台〜数千台規模の端末を安定して動かすためのネットワーク基盤が必要になります。当社でも、そうした背景からDHCPサーバーアプライアンスのご相談を多くいただいているところです。
と、ここまでは仕事目線のお話。
お恥ずかしながら私自身、生徒が実際に使うGIGAの端末を触ったことがなかったんですよね。
そんな中、娘の中学校で端末が最新のNEXT GIGA端末(iPad)に切り替わり、ついに自宅に「NEXT GIGA端末」がやってきました!
これはチャンスとばかりに、好奇心全開で勝手にレビューしてみました。
まずはハード編
今回の端末は最新の第11世代 iPad (iPad 11インチ A16)。新品で5万ちょいはする、なかなかしっかりしたタブレットです。

学校から支給されるだけあって、そのままではなく専用ケースに入っています。これがかなりごっつい作りで、落下を想定した衝撃吸収仕様。さらに簡単に外せないように簡易ロックまで付いていました。なるほど、小中学生が日常的に扱うことを考えると納得です。

また、セットで付いてきたキーボードがちょっと面白い。キーが色分けされていて「どの指でどのキーを押すか」が一目でわかるようになっています。まさに「ホームポジションを意識させる」教育用デザイン。サイズはやや小さめですが、大人の私が打ってみても意外と快適で、きちんとタイピング練習に使える印象でした。

続いてソフト編
設定画面をのぞいてみると、OSは iPadOS 18.6。
最新は今年9月にリリースされた「iPadOS 26」のはずですが、アップデートはできませんでした。
おそらく学校配布用の端末はアップデートを制御していて、最新に上げるとアプリ互換や管理の手間が増えるため、「安定稼働するバージョンに固定」しているのだと思われます。
ストレージは128GB。学習用としては十分すぎる容量ですね。

アプリまわりは予想どおりで、App Storeは使えず、自由にアプリを追加することはできません。
授業用以外のアプリを勝手に入れられないのは少し窮屈ですが、逆に言えば「学習に必要な環境を均一に提供できる」ことにもつながっているのでしょう。小中学生はyoutubeアプリを入れて動画を沢山みたいのでしょうけど。。
さらに気になったのがブラウザの制約。
おそらくこちらもフィルタリングやアクセス制御がかかっているはず……と思ってSafariでいろいろ試そうとしたら、
横から娘に「先生に履歴がバレるからやめろ!!」と全力で止められました。。ので、この検証はここまでにしておきます。
ちなみにカメラは普通に使えるようになっていました。授業でレポート提出用に写真を撮ったり、実験記録を残したりと用途はいろいろありそうです。

また、気になっていたOffice系アプリですが、ちゃんとMicrosoft 365が導入されていて、WordもExcelもPowerPointも使える状態でした。
ただし・・・マウスやタッチパッドがない。
WordやExcelは画面タッチでも何とかなるかもですが、PowerPointで中身を細かく動かすのはちょっと苦しいんじゃないか?と思いました。
生徒はすぐに慣れるのかもしれませんが、大人の私としては「ここは外付けマウス欲しいなぁ」と感じました。
まとめ
触ってみて感じたのは、「普通のiPadを、学校利用にあわせてしっかり教育仕様にチューニングしている」ということ。
ハード面では落下対策やタイピング練習向けの工夫、ソフト面ではアップデートやアプリ制御を通じた安定運用と学習効率化。
家庭用の自由度あるiPadとはまったく別物で、まさに「学習のための道具」として作り込まれている印象でした。
生徒にとっても先生にとっても「ちょうどよい制約」が効いた端末。これがNEXT GIGAで求められるスタンダードなんだな、と実感しました。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました!