「ぷらっとホームって、サーバーとかネットワーク機器の会社でしょ?」
そう思った方、正解です。・・・が、実はけっこうキーボードにも関わってきた会社なんです。
今回はそんな“もうひとつのぷらっとホーム史”、キーボードとの関わりを振り返ってみようと思います。
HHKBを店頭で売っていたあの頃
いまや伝説的存在となったHappy Hacking Keyboard(HHKB)。
実はその初代モデル(1996年発売)を最初に店頭販売したのが、ぷらっとホームなんです。
当時、PFUの開発担当が秋葉原の店舗に「面白いキーボードがあるんです」と持ち込んできたのがきっかけ。
初代会長の本多いわく「利益なんて出なくていい。面白いなら売る!」。
その勢いで入荷した初回500台は即完売したそう。
そして始まる、ぷらっとホームブランドのキーボード
その後、他社製品を売るだけでは満足できず、「自分たちのオリジナルブランドを作ろう」と開発に踏み切ります。1999年には、“HHKキラー”の異名を持つFKB8579が登場。
富士通高見沢コンポーネント様(現在のFCLコンポーネント株式会社様)と共同開発し、英語配列専用・税別9,800円という攻めた仕様。
HHKに矢印キーを加えたような仕様で価格は安く、結構人気だったそうです。

当時の秋葉原店では、HHKBとFKBシリーズが並んで販売もされていました。

Mini Keyboardシリーズの進化とロングセラー
FKBとはまた別の系統で沖電気工業株式会社様(※現在は金井電器工業様が当事業を継承)に作っていただいたMini Keyboardシリーズなるキーボードもあります。
こちらは沖電気工業株式会社様とつながりのある当時の当社営業が、ノート用に作ったポインタ付きキーボードパーツを持ってきたので、これで外付けのキーボード作ろうよ〜と言ったのが始まりで生まれた製品だそうです。
FKBと同じく1990年代後半から販売スタートし、2003年にはMini Keyboard IIIまで進化。製品名の通りミニサイズなうえに、スティックポインタに加えてスクロールホイールまで搭載しているのが特長です。

金属ベースの堅牢な造りと、打鍵感の良さも相まって、マニアから「これぞ理想のコンパクトキーボード」と今なお支持されております。
USB対応品やWindowsとSolaris両対応品などの派生モデルも存在。
そして2020年代の今でも、Mini Keyboard III-R/Proとして現行販売が続いています。
30年近く同じ設計思想を貫いてるって、なかなかないですよね。
キーボード文化を支えた“裏方”として
ぷらっとホームのスタッフは、単に商品を売るだけじゃなく、
キーボード文化そのものを楽しんでいた人たちでもありました。
2017年の「HHKB 20周年イベント」では、当時の店舗スタッフが登壇して、“500台即完売”の裏話※を語ったり、ブログではアキバの店舗時代を振り返ったり。
※詳しくはASCIIさんの記事で書かれているのでぜひ見てみてください!(当時、秋葉原店舗の店長だった当社の後藤が語ってくれています)

いまでも社内には「HHKB派」「Mini Keyboard派」みたいな静かな派閥が存在していたりします。
さいごに:今も買えます。
そんなわけで、ぷらっとホームはキーボードとも深〜い関係がある会社でした。
そしてその系譜はいまも続いています。
現行モデルの「Mini Keyboard III-R」「Mini Keyboard Pro」は、
当社のECサイト ぷらっとオンライン でも販売中。気になった方は、ぜひチェックしてみてください。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!