【番外編】導入前に知っておきたい!Zabbix Enterpriseサポートのレベル選定方法

みなさん、こんにちは。技術系の記事を担当しています瀬口です。

今回は番外編として、Zabbix Enterprise サポート&サブスクリプションのサポートレベルの選定方法についてご紹介します。

Zabbixサーバーで自社の運用環境を監視する際に…

Zabbixを導入したいけど、サポートレベルの違いがよくわからない…

ベーシックとゴールドで何が変わるの…?

といったお悩みをお持ちではないでしょうか。

そのため、今回はZabbix Enterpriseサポートレベルの選定ポイントをわかりやすくご説明します。すでにZabbixをご利用中の方はもちろん、これから導入をご検討されている方にも参考にしていただける内容となりますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

はじめに

Zabbix Enterpriseサポートでは、Zabbixの運用体制やサポート利用方針に応じて4つのレベルが用意されています。インシデント数(問い合わせ回数)に制限のある安価なサポートから、24時間365日対応や各種特典を含む充実したサポートまで、幅広い選択肢が提供されています。

一方で、「どのサポートレベルを選べばよいかわからない」「自社に必要なサポート範囲が判断できない」といったお声も少なくありません。特に初めてZabbixを導入する場合は、運用開始後に想定以上の問い合わせが発生するケースもあります。

そこで本記事では、Zabbix Enterpriseサポートのレベルごとの特徴を整理したうえで、3つの質問に答えるだけで最適なサポートレベルを選べる方法をご紹介します。

  

Zabbixについて

Zabbixは、サーバーやネットワーク機器、アプリケーションなどを一元的に監視できるオープンソースの総合監視ソフトウェアです。

高性能かつ柔軟な監視が実現できる一方で、運用環境によっては設定方法やトラブル対応に関する疑問が生じることもあります。そのため、安心して運用を続けるためには、適切なサポート体制を選択することも重要です。

 

ぷらっとホームとZabbix社の関係

本記事はぷらっとホームのブログですが、「なぜぷらっとホームがZabbixの記事を書いているの?」と思われた方もいるかもしれません。そこで弊社とZabbix社の関係について簡単にご説明します。

ぷらっとホーム株式会社は、2013年よりZabbix社のリセラーパートナーとなり、10年以上のお付き合いになります。

リセラーパートナーとして、Zabbix製品の販売を行うだけでなく、「Zabbix プロキシサーバー搭載アプライアンス」のベースハードウェアをご提供させていただいております。また、弊社製Syslogサーバー「EasyBlocks Smart log series」に「Zabbixサーバーへのログ転送機能」の実装や、Zabbix社との各種イベントへの参加など、さまざまな協業を行っております。

 

Zabbix Enterpriseサポートの種別

Zabbix Enterpriseサポートは、以下の4段階が用意されています。上位のレベルになるほど対応時間・問い合わせ件数の範囲が広がります。

ベーシック

個別の技術問い合わせには対応していませんが、ナレッジベースやZabbix設定バックアップツールなどのツール群を利用できます。自社チームで運用・トラブル対応できる組織が、情報収集・設定管理ツールとして活用するケースに向いています。

シルバー

技術問い合わせが可能になる最初のレベルです。対応時間は営業時間内(平日)で、年間の問い合わせ件数には 8回と上限があります。年数件程度の問い合わせが想定される中小規模の環境や、コストを抑えつつサポートを受けたい場合に適しています。

ゴールド

シルバーの内容に加え、年間の問い合わせ件数が無制限になるレベルです。監視対象ホスト数が多く、設定変更やチューニングが頻繁に発生する環境に最適です。問い合わせ件数を気にせずZabbixサポートを積極的に活用したい場合に適しています。

プラチナ

24時間365日対応の最上位レベルです。夜間・休日・祝日を問わずZabbixエンジニアへ問い合わせできるため、金融・医療・インフラなど高い可用性が求められる基幹システムに不可欠なレベルです。
※平日9:00-18:00以外の時間帯は英語の対応です。

 

各サポートレベルの比較

4つのサポートレベルをまとめて比較すると以下のとおりです。

比較項目 ベーシック シルバー ゴールド プラチナ
ナレッジベース
等ツール
技術問い合わせ
24時間365日対応
年間インシデント数 8回 無制限 無制限
設定/バックアップツール
おすすめのケース 自己解決主体 コスト重視 サポート活用重視 24時間運用重視

 

選定方法

サポートレベルの選定は、以下の3つの質問へ順番に答えるだけで、自社に合ったレベルを絞り込めます。

 

ステップ1:技術的な問い合わせが必要かどうか

最初の質問は「技術的な問い合わせが必要かどうか」です。

Zabbixの構築・運用中に疑問点や障害が発生した場合、Zabbixのソースコードを熟知したエンジニアに直接問い合わせできる技術サポートは非常に心強いサービスです。

  • Noの場合 ベーシックが最適です。
    ナレッジベースや各種ツールを活用しながら自力で運用できるチーム、もしくは最低限のサポートから始めたい方に適しています。
  • Yesの場合 (技術問い合わせが必要) → 次のステップへ進みます。

☆ポイント
ベーシックは「技術問い合わせ不要・ツールだけ使いたい」方向けのレベルです。Zabbixをある程度自力で運用できるチームや、最低限のサポートから始めたい方に適しています。

 

ステップ2:24時間365日対応が必要かどうか

次の質問は「技術問い合わせの24時間365日対応が必要かどうか」です。

夜間・休日・祝日を含めた対応が必要かどうかは、システムの重要度や運用体制によって異なります。

  • Yesの場合プラチナが最適です。
    プラチナは24時間365日対応です(平日9:00〜18:00以外は英語対応)。年間インシデント数も無制限で、問い合わせ担当者も3名まで登録できます。
  • Noの場合 (平日営業時間内で十分) → 次のステップへ進みます。

☆ポイント
「深夜・休日に障害が起きたとき、どう対応するか」を最初に決めると選定が格段にスムーズになります。24時間対応が必要ならプラチナ、そうでなければ問い合わせ頻度でゴールド・シルバーを選びましょう。

 

ステップ3:年間の問い合わせ回数は無制限が必要かどうか

最後の質問は「年間の技術問い合わせ回数は無制限が必要かどうか」です。

年間の問い合わせ回数がどの程度になるかは、運用規模や監視環境によって異なります。

  • Yesの場合 (無制限希望)ゴールドが最適です。
    ゴールドは年間インシデント数が無制限で、2名の担当者が平日営業時間内に問い合わせ可能です。ショートトレーニングへの無料参加も含まれます。
  • Noの場合 (8回以内で十分)シルバーが最適です。
    シルバーは年間8インシデントまでの技術問い合わせが可能で、コストを抑えつつ基本的なサポートを受けられます。

  

まとめ

今回は、Zabbix Enterpriseサポートレベルの選定方法についてご紹介しました。

選定方法についてまとめると、以下の流れで選定が行えます。

1. 技術問い合わせが不要 → ベーシック
2. 技術問い合わせが必要かつ24時間365日対応が必要 → プラチナ
3. 技術問い合わせが必要かつ年間インシデント数無制限を希望 → ゴールド
4. 上記以外 → シルバー

まずは、自社の運用体制やサポート利用方針を整理し、最適なレベルを選択しましょう。

また、Zabbix Enterpriseサポートを活用することで、以下のようなメリットが得られます。

①運用の安定性向上
Zabbixの開発元による技術サポートを受けられるため、専門的な技術課題もスムーズに解決できます。

②ナレッジベースの活用による工数削減
公式ナレッジやテンプレートを活用することで、監視設定の構築やトラブルシューティングの効率化が図れます。

③監視対象数が増えてもコストが変動しない
監視対象数ではなく、Zabbixサーバー・プロキシサーバー単位の年間サポート契約となるため、将来的な拡張時もコストを予測しやすくなります。

Zabbixは機能が豊富な分、運用中に疑問点が生じることも多いツールです。適切なサポートを選ぶことで、問題が発生した際にもスムーズに解決でき、安定した監視運用につながります。

弊社ぷらっとホームでは、アプライアンス製品やサポートの導入前のご相談やお見積り依頼も随時承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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