みなさん、こんにちは。技術系の記事を担当しています瀬口です。
今回は、前回のブログにて代表的な構成例としてご紹介したEasyBlocks DDNシリーズとEasyBlocks 監視シリーズを組み合わせた構成例について、詳しくご説明します。
DHCP・DNSサーバーを監視する際、Ping監視やポート監視による機器の稼働確認だけでなく、サービス単位での状態確認も重要です。EasyBlocks 監視シリーズには、「DHCPサービス監視」「DNSサービス監視」という監視項目も用意されており、DHCP・DNSサーバーのサービス状態を確認することで、障害の早期発見につなげることができます。
本記事では、DHCP・DNS・NTPサーバーが一体となったEasyBlocks DDN1を対象に、各サービスをどのように監視できるのか、実際の設定例をもとにご紹介します。
はじめに
EasyBlocks DDN1は、DHCP・DNS・NTPサーバーという、社内ネットワークの基盤となる3つのサーバー機能を1台にまとめた専用アプライアンスです。汎用サーバーで個別に構築する場合と比べて導入がシンプルで、小規模拠点でのDHCP・DNS・NTP機能を容易に運用できます。
一方で、EasyBlocks DDN1のような「サーバーそのもの」を導入すると、次に気になってくるのが「稼働状況をどう監視するか」という点です。まず、Ping監視やポート監視が基本となりますが、これらはあくまで「機器(サーバー)が生きているか」「ポートが開いているか」を確認するものであり、「サービスが正しく応答しているか」までは確認できません。
そのため、DHCP・DNSサービス自体を監視することで、サービスが正常に応答していることを確認でき、障害の早期発見や安定したネットワーク運用につながります。
本記事では、EasyBlocks リソース監視を使い、実際にEasyBlocks DDN1をPing監視・ポート監視・DHCP・DNSサービス監視する設定や監視結果をご紹介します。

監視方法
ここからは、DDN1を監視する際の監視パターンを4つご紹介します。
Ping監視での機器の応答確認
まず基本となるのが、①「ICMP Ping」によるEasyBlocks DDN1本体の死活監視です。応答時間(ms)とパケットロス(%)にWARNING/CRITICALの閾値を設定でき、レイテンシの悪化やパケットロスの兆候にも気付きやすくなります。

あわせて、②EasyBlocks DDN1のWeb UI(HTTP:880ポート)に対して「ユーザー定義」から[check_tcp]によりTCPポート監視を行うことで、「本体は生きているが、Web UIが落ちている」といった状態も検知できます。
※HTTPSの場合は、4430ポートから検知できます。

①②の監視結果は以下のように表示されます。

DHCPサービス監視でDHCPの応答確認
DHCPサービス監視では、③「DHCPオファー」から監視対象に対してDHCPディスカバーを送信し、DHCPオファーが正常に返ってくるかどうかを確認します。

③の監視結果は以下のように表示されます。

これにより、「DDN1本体は起動しているが、DHCPデーモンが停止している」「設定ミスでリースが払い出せない」といった、Ping監視だけでは検知できない異常に早期に検知できます。
特にDHCPサービスは、ネットワーク端末へのIP払い出しを担う基盤機能のため、サービス断が長引くと端末側で通信不能が広範囲に発生してしまいます。
そのため、サービス単位で監視しておくことで、障害の初動対応を早め、安定したネットワーク運用につなげることができます。
DNSサービス監視で名前解決の応答確認
DNSサービス監視では、監視対象となるDNSサーバーの利用方法によって使用する監視コマンドが異なります。
■ キャッシュサーバーの場合
EasyBlocks DDN1をキャッシュサーバーとして利用している場合、④「DNSクエリ」を使用します。
この監視方法では、[www.google.com]のドメイン名に対して実際に正引きの問い合わせを実行し、名前解決が正常に行われるかを確認します。

④の監視結果は以下のように表示されます。

■ コンテンツサーバーの場合
EasyBlocks DDN1をコンテンツサーバーとして利用している場合、⑤「ユーザー定義」を使用することでDNSサービスの監視は可能です。
この監視方法では、コンテンツサーバーに設定したドメイン(例:ebddn.test.org)に対して、[check_dig]により実際に正引きの問い合わせを実行し、名前解決が正常に行われるかを確認します。

⑤の監視結果は以下のように表示されます。

DNSサービスはプロセスとしては起動していても、ゾーン設定の不備やキャッシュの異常などによって「クエリを送信しても応答が返らない(あるいはタイムアウトする)」状態に陥ることがあります。
特にDNSサービスは、Webサイトへのアクセスや各種サーバーへの接続など、ネットワーク利用における基盤となる機能です。DNSサービスの異常が発生すると、端末から名前解決ができず、通信に影響が発生する可能性があります。
そのため、サービス単位で監視しておくことで、名前解決が正常に行える状態かを継続的に確認でき、障害発生時の原因特定や初動対応を早めることができます。
NTPはポート監視で稼働確認
NTPについては、現時点でDHCP・DNSのようなサービス監視項目はないため、⑥「NTPポート」よりポート監視で稼働状況を確認する形になります。

⑥の監視結果は以下のように表示されます。

NTPサービスは時刻同期のズレが業務システムやログの整合性に影響するため、ポート監視を行うだけでも異常検知に活用できます。
まとめ
今回は、EasyBlocks DDN1をEasyBlocks リソース監視からPing監視・ポート監視に加えて、DHCP・DNSサービス監視を行う構成を、実際の監視結果を交えてご紹介しました。
要点をまとめると、以下の通りです。
・Ping監視では、機器の死活監視は行えるが、サービスの稼働状況までは監視できない。
・DHCPサービス監視では、DHCPオファーへの応答の有無により稼働状況を監視できる。
・DNSサービス監視では、[www.google.com]への正引きにより稼働状況を監視できる。
・NTPサービスはポート監視で稼働確認できる。
・機器レベルの死活監視とサービスレベルの監視を役割分担することで、
障害の予兆や初動対応を早めやすくなる。
こうした構成は、実際にEasyBlocks DDN1の導入を検討されているお客様からもご相談いただくことがある内容です。
例えば、以下のようなシーンで活用できます。
- DHCP・DNSサーバーの新設・リプレイス時
サーバーを導入するだけでなく、DHCP・DNSサービス単位での監視まで含めて構成しておくことで、導入後の運用負荷を抑えられます。 - DNSサーバーをキャッシュ/コンテンツ用途で使い分けている場合
用途に応じてDNSクエリ監視とユーザー定義監視を使い分けることで、実際の利用形態に合わせた監視が可能です。 - 時刻同期の異常にいち早く気付きたい
NTPのポート監視を組み合わせることで、業務システムやログの整合性に影響する時刻同期のズレの兆候を捉えやすくなります。
最適な監視方法は、ご利用環境や運用目的によって異なりますが、EasyBlocks DDN1のDHCP・DNSサービスをEasyBlocks 監視シリーズで監視することで、異常発生時にはメール通知による早期検知が可能となり、ネットワークの安定した運用につなげることができます。
また、EasyBlocks DDN1には、SNMPエージェント機能が搭載されているため、ネットワークのトラフィックやCPU/メモリ/ディスク使用率も併せて監視したい場合、EasyBlocks リソース監視を利用することも選択肢の一つです。
EasyBlocksシリーズは、それぞれ評価機の貸出にも対応しております。実機で構成や動作をご確認いただけますので、ぜひご活用ください。
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