みなさん、こんにちは。技術系の記事を担当しています瀬口です。
今回は、EasyBlocksシリーズを組み合わせてご利用いただく場合の代表的な構成例を3つ、ご紹介します。
EasyBlocksシリーズには、Syslog・DHCP・DNS・監視など、用途別に分かれた複数のシリーズがあります。それぞれ単体でも活用できますが、実際のネットワーク運用では

ログを残しながら、機器の死活状況も把握したい…

DHCP・DNSサーバーを立てるなら、稼働状況も一緒に把握したい…
といった、複数の要件が同時に発生することが多いのではないでしょうか。
「結局、どのシリーズをどう組み合わせればいいの?」という方に向けて、本記事では代表的な構成例をご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
はじめに
EasyBlocksシリーズは、ネットワークに必要な各サーバー機能を、専用アプライアンスとして提供する製品ラインアップです。
汎用サーバーで複数の機能を1台に集約すると、構築に時間やコストがかかるだけでなく、障害発生時の原因切り分けや運用管理が複雑になりがちです。一方、EasyBlocksシリーズは機能ごとに製品が分かれているため、導入がシンプルで、障害発生時の影響範囲も機能単位で把握しやすくなります。
とはいえ、シリーズが複数あるからこそ「自社の環境にはどの組み合わせが適しているのだろう」と迷う方も多いのではないでしょうか。
まず各シリーズの役割をご紹介した後、代表的な構成例について解説します。
各EasyBlocksシリーズについて
EasyBlocks Smart log series
EasyBlocks Smart log seriesは、ネットワーク機器やサーバーから送信されるSyslogを収集・保存するSyslogサーバーアプライアンスです。

Web UI上でのログ表示・フィルタリング、統計グラフ表示に加え、FTPサーバー・AWS S3・Azure Blob Storageへのログの自動バックアップ機能も搭載しています。ログの保存容量は120GB〜2TBの小〜中規模モデルに加え、4TB〜264TB(カスタマイズ)まで対応する大容量モデル「EasyBlocks Syslog ProLine」もラインナップされています。
EasyBlocks DHCPシリーズ
EasyBlocks DHCPシリーズは、DHCP機能に特化したアプライアンスです。

MACアドレスによる固定/動的割り当て、リース状況の表示、ARPスキャンによるホストの一括登録などが可能で、Active-Standby型の冗長化に対応した「DHCP ASシリーズ」もラインナップされています。
汎用サーバーでDHCPを兼用運用すると、割り当て可能なIPアドレス数や性能が不明確になりがちですが、専用機であれば管理項目がシンプルになり、障害発生時の切り分けも容易です。
EasyBlocks DDNシリーズ
EasyBlocks DDNシリーズは、DHCP・DNS・NTPの3つのサーバー機能を1台にまとめたアプライアンスです。「DHCPだけでなくDNSやNTPもまとめて立てたい」という場合に適しています。

ラインナップは、小規模向けの「EasyBlocks DDN1」、Active-Standby型の冗長化に対応した中規模向け「EasyBlocks DDN1 Enterprise」、大規模向けの「EasyBlocks DDN1 ProLine」の3モデルです。
DNSサーバー機能では、コンフィグモードv2にて接続元(IPアドレス等)によって応答を切り替える「VIEW機能」やドメイン名とIPアドレスの対応関係を動的に更新するDDNS(ダイナミックDNS)機能も利用できます。
▼ コンフィグモードv2の詳細はコチラ ▼

EasyBlocks 監視シリーズ
EasyBlocks 監視シリーズは、サーバー・ネットワーク機器のPing監視・ポート監視・DHCP/DNSサービス監視といった死活監視に特化したアプライアンスです。

監視対象にエージェントをインストールする必要がなく、IPアドレスまたはFQDNを指定するだけで対象に設定できます。以下の3モデルがあり、用途に応じて選択します。
- EasyBlocks 監視
死活監視に特化したシンプルなモデルであり、コスト面に優れている。 - EasyBlocks リモート監視管理
死活監視に加え、SIMが搭載可能であるため、モバイル通信が可能。監視対象のSSHログイン・Web UIプロキシ・電源オンオフ(オプション必須)といったリモート保守機能を搭載している。 - EasyBlocks リソース監視
死活監視に加え、CPU/メモリ/ストレージのリソース監視、トラフィック監視が可能。監視マップや監視状況の履歴表示にも対応している。
構成例
ここからは、代表的な構成例を3つご紹介します。
①機器のログを取りつつ、死活状況も把握したい (Syslog + 監視シリーズ)
想定環境: UTM・ルーター・サーバーなど複数機器が稼働しており、ログを残しながら、機器やサービスが停止していないかもリアルタイムで把握したい。

まず、機器から送信されるSyslogはEasyBlocks Syslogシリーズで一元受信・保存します。ログの検索・統計表示に加え、メッセージやPriorityといった条件によるメール通知も設定できるため、障害の予兆となるログを見逃しにくくなります。
一方、機器やサービスが実際に応答しているかどうかは、ログの有無だけでは判断しづらい場合があります。そこでEasyBlocks 監視 (リソースの傾向も見たい場合はEasyBlocks リソース監視)を並行して導入し、Ping監視・ポート監視によって死活状況を確認します。
これにより、ログ収集と死活監視を役割ごとに分けることで、それぞれの機能をシンプルに利用できます。
なお、「ログ内容をトリガーとしてアラートを発報したい」「Zabbixに統合して監視したい」という場合は、EasyBlocks 監視の代わりにZabbixサーバーを導入するのも1つの方法です。この場合、EasyBlocks SyslogのZabbix連携機能を利用することで効率的なログ監視が可能です。
▼ Zabbix連携機能を利用した構成についてはコチラ ▼

②DHCP・DNSサーバーを立てて、稼働状況を把握したい (DDNシリーズ + 監視シリーズ)
想定環境: これからDHCP・DNSサーバーを新設、またはリプレイスする。サーバー自体が正しく稼働しているか、サービス単位で確認したい。

DHCP・DNS・NTPをまとめて立てたい場合は、EasyBlocks DDNシリーズが適しています。DHCPのみで良ければEasyBlocks DHCPシリーズを選択する形でも問題ありません。
これに対して監視シリーズは、単なるPing監視だけでなく「DHCPサービス監視」「DNSサービス監視」という監視項目を利用できます。
DHCPサービス監視ではDHCPオファーが正常に送信されているか、DNSサービス監視では名前解決のクエリに対して正しく応答しているかを確認できるため、「サーバー自体は起動しているが、サービスが応答していない」という状態も検知できます。
なお、IPアドレスの配布状況(払い出し済みの範囲がどれだけ埋まっているか)まで可視化したい場合は、DHCPの使用率通知機能とSyslog・Zabbixを連携させる方法もあります。
▼ IPアドレスの配布状況まで可視化する構成についてはコチラ ▼

③Syslogサーバーを冗長化・大容量化したい (ProLine or Syslog 2台構成)
想定環境: ログサーバーが停止するとログの欠落が発生するため、可用性を高めたい。あるいは、ログ量が多く長期保管が必要。
DHCPシリーズやDDNシリーズには、Active-Standby型の冗長化に対応した「DHCP AS」「DDN1 Enterprise」「DDN1 ProLine」といったモデルがあります。一方、EasyBlocks Syslogシリーズには、サーバーを2台構成にしてActive機とStandby機を自動的に切り替える冗長化機能は用意されていません。
そのため、Syslogサーバーの可用性・大容量対応を検討する場合は、次の2つの方向性があります。
■ 大容量ストレージで対応する(EasyBlocks Syslog ProLine)

EasyBlocks Syslog ProLineは、4TBから264TBまでカスタマイズ可能な最上位モデルで、ホットスワップ対応のリダンダント電源ユニットやRAID1またはRAID5構成にも対応しています。サーバー単体の堅牢性を高めることで、ログの大量保管と故障耐性を両立させたい場合に適した選択肢です。
■ 機器を2台用意し、ログを分散・重複させる

サーバー単位での自動切り替えではなく、機器レベルの単一障害点を排除したい場合は、EasyBlocks Syslogを2台用意し、①対象の機器から2台へ同時にログを送信する(あるいは②対象機器ごとに送信先を分ける)方法も選択肢になります。1台が停止しても、もう1台にログが残るため、ログ欠落のリスクを下げられます。
ただし、Active-Standbyのような自動切替ではなく、あくまで送信元機器側の設定に依存する構成となる点はご注意ください。
まとめ
今回は、EasyBlocksシリーズ各製品の役割整理と、代表的な構成例を3つご紹介しました。
要点をまとめると、以下の通りです。
・EasyBlocksシリーズは、用途に応じて製品を組み合わせることで柔軟なシステムを構築できる。
・ログ収集(Syslogシリーズ)と死活監視(監視シリーズ)は役割を分けて併用するのがおすすめ。
・DDNシリーズは、監視シリーズと組み合わせることでサービスレベルの監視が可能。
・Syslogシリーズの可用性向上には、ProLineモデルまたは2台構成を検討する。
こうした構成は、実際にEasyBlocksシリーズの導入を検討されているお客様からもご相談いただくことがある内容です。
たとえば、以下のようなシーンで活用できます。
- セキュリティ対策としてログと死活監視を両立したい
UTMやルーターなどのログを保存しつつ、機器自体が正常に稼働しているかも同時に確認できるため、障害対応の初動を早めることができます。 - DHCP・DNSサーバーの新設・リプレイス時
サーバーを立てるだけでなく、DHCP/DNSサービス単位での死活監視まで含めて構成しておくことで、導入後の運用負荷を抑えられます。 - ログサーバーの可用性・容量を見直したい
ログ量の増加や可用性要件に応じてProLineモデルや複数台構成を検討することで、ログ欠落のリスクを低減できます。
どのシリーズ・モデルをどのように組み合わせるべきかは、ご利用環境や運用目的によって異なります。EasyBlocksシリーズの導入や構成についてご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
また、EasyBlocksシリーズはそれぞれ評価機の貸出にも対応しております。実機で構成や動作をご確認いただけますので、ぜひご活用ください。
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