はじめに

EasyBlocks Syslogシリーズは、ネットワーク機器やサーバーから出力されるログを集めて保存することに特化したアプライアンスです。導入や運用がとてもシンプルで手軽に始められるのが特長です。
そんな中、実際にお使いいただいているお客様や導入をご検討中のお客様から、
せっかくログを蓄積しているなら、もっと見える形で活用したい!
というお声をいただくことがあります。
EasyBlocks Syslogには、ホストごとのログ件数(プライオリティ別)を1週間分グラフで表示する機能はありますが、現時点ではそれ以上の柔軟な可視化には対応していません。
将来的な機能拡張の可能性はありますが、今回はあえて「今の標準機能だけで、どこまでできるか?」という視点で、可視化にチャレンジしてみました。
今回の構成
今回の検証では、次のようなシンプルな構成を用意しました。
| 役割 | 使用ソフト/機器 |
|---|---|
| ログサーバー | EasyBlocks Syslog |
| 可視化サーバー | Grafana |
| データソース | CSV ファイル ※ |
※ CSVファイルはEasyBlocks Syslogが提供しているCSVエクスポートAPI機能を利用して取得します。
検証内容
今回はまず試しに、2026年1月12日1日分のログをすべて取得し、「ホストごとのログ件数」をグラフで可視化してみます。
この方法が確立できれば、
- 1週間分
- 1か月分
- 特定期間だけの比較
など、条件を変えるだけで様々な可視化に応用できると考えています。
準備
EasyBlocks Syslog側
今回は、社内で検証用にすでに稼働しているEasyBlocks Syslogをそのまま使用しました。
特別な設定変更などは行っておらず、複数のネットワーク機器やサーバーからログを受信・蓄積している状態です。
なお、CSVエクスポートAPI機能はデフォルトでは無効になっているため、あらかじめ有効化しておく必要があります。

Grafana側
可視化ツールのGrafanaは、手元のLinux仮想環境にインストールしました(インストール手順は割愛します)。
インストール手順について今回は割愛しますが、興味がある方は公式サイトを参照してみてください。ちなみに、今回の検証内容であればGrafanaのFree プランで十分に対応可能でした。
CSVファイルの取得
今回の検証の肝となるのが、EasyBlocks SyslogからCSVファイルを取得する部分です。EasyBlocks Syslogには、蓄積されたログをCSV形式でエクスポートできるAPI機能があります。
過去のブログでも何度か触れてきましたが、外部ツールと連携する際には非常に重要な機能です。
CSVエクスポートの実行
2026年1月12日分のログのみを抜き出すために、GrafanaをインストールしたLinuxサーバー上で以下のような操作を行いました。

- 月次テーブル(ilogs_202601)を指定
- datetime条件で1日分のみを抽出(※日付またぎを含めないように)
コマンドを実行すると、syslog_20260112.csvというCSVファイルが作成されます。APIの詳細仕様については、マニュアルをご参照ください。

Grafanaでの可視化
取得したCSVファイルをGrafanaに読み込んで、可視化を行います。
Grafanaのデータソース追加画面からCSVファイルが配置されているパスを指定し、データソースとして登録します。

- Grafanaの「データソース追加」画面でCSVファイルの場所を指定し、データソースとして登録
- 新規ダッシュボードを作成
- グラフの種類を選び、ホストごとのログ件数を集計・表示
といった流れで設定していきます。
Grafanaの細かい設定は本記事では省略しますが、公式ドキュメントやネット上の情報が充実しているため、試行錯誤しながらでも問題なく作成できました。
作成したグラフ
今回は、ホストごとのログ件数を二種類のグラフで表示しました。
どのホストからどれくらいの量のログが出力されているのかが、一目でわかるようになっています。


活用例
今回は手動でCSVを取得し、手動で可視化しましたが、工夫次第では以下のような応用ができます。
・cronを使って毎日自動で前日分のCSVを取得
・Grafana側では常に最新のCSVを参照して表示
・ERRORやWARNINGのみを抽出して可視化
・期間ごとのログ量推移を確認し、機器やシステムの変化を把握
EasyBlocks Syslogが「ログを集める」役割、Grafanaが「見せる」役割と分担することで、柔軟で効果的なログ管理が実現できます。
まとめ
今回は、EasyBlocks Syslogに標準搭載されている機能を活用し、
・CSVエクスポートAPIでログを取得
・Grafanaを使って外部可視化
という構成を試してみました。
専用の可視化機能がなくても、ちょっとした工夫と外部ツールの組み合わせで、手軽にログの可視化ができるというのは、大きなメリットだと感じています。
定期的に自動化したり、表示内容を工夫することで、実運用でも十分活用できそうです。興味のある方は、ぜひお試しください。
