最近、WiFiが突然切断されることはありませんか?
一般的にWiFiが切断されてしまうような電波障害の原因として挙げられるのは、
・WiFi以外の機器が発する電波の干渉
・障害物による干渉
・チャンネルの重なりによる干渉
・レーダー検知による干渉
などがあります。
今回はその中でもレーダー検知による干渉をピックアップし、その原因と対策についてお話します。
WiFi切断の原因と対策
WiFi切断の原因は様々ですが、レーダー検知による一時的な電波干渉が原因である場合があります。
そういった場合、ログを確認してみると、レーダー検知による一定時間のWiFi切断の痕跡が確認出来る場合があります。
無線LANの5GHz帯W53とW56は、気象観測レーダーや船舶用レーダー、軍事レーダーなどに利用されており、通常、Wi-Fiアクセスポイント等はこれらレーダーが利用するチャンネルと重ならないように回避するDFS(Dynamic Frequency Selection)機能を備えています。
DFS機能は、5GHz帯(W53、W56)でレーダーなどと電波の干渉があった場合、Wi-Fiアクセスポイントのチャンネル変更時に一定期間の通信断が発生します。
このような問題に対処するためには、Fast DFS機能対応のWiFiアクセスポイントとSyslogサーバーを活用することが有効になるかもしれません。
Fast DFS機能を実装している場合、WiFiアクセスポイントの2つの5GHz帯を有効に使うことで、レーダーを検出後すぐに別のチャンネルへの切り替えが可能になり、チャンネル変更にかかる通信断時間を短縮することが可能になります。
実際にログ収集と分析をしてみると、、、
Syslogサーバーを使用してWiFiアクセスポイントから発生するログを収集し、レーダー検知によるWiFi切断の履歴を特定します。
これにより、問題の発生頻度や影響範囲を把握できます。
今回は手元で実際に稼働しているヤマハ無線LANアクセスポイント「WLX313」とEasyBlocks Syslogシリーズを使用してログを確認してみます。
レーダーを検出した場合、以下のようなログが出力されます。
「Radar detected on {CHANNEL} CH. Disabled {CHANNEL} CH for 30 min.」
それでは実際にEasyBlocks Syslogシリーズでログ検索を実施してみます。
EasyBlocks SyslogシリーズのWEBUI画面にて、以下の条件でフィルタリング設定を実施してメッセージ検索します。
①WLX313のIPアドレス
今回は「172.16.7.218」と入力しています。
②レーダー検知した際に出力されるメッセージ
今回は「Radar detected on」と入力しています。
<検索結果>
検索結果としてWLX313がレーダー検知したログが77件確認できました。
EasyBlocks Syslogシリーズの場合、受信したSyslogデータを内部のデータベースへ格納し、誰でも簡単にWEBUI操作により検索可能な構成となっています。
そのため、まずはログを蓄積しておくということをしておくだけでも、今回のように遡ってどの程度の頻度、どういった時間帯にレーダーを検知していたのかということが確認できます。
<Syslogサーバーの活用>
今回のようなWiFiのトラブルに限らず、各種ネットワーク機器やサーバー等のログ情報を一元管理することで、運用作業を効率化することができます。
ログ情報の自動収集や分析を行うことで、問題の特定や解決が迅速に行えるようになります。
<Fast DFS対応のWiFiアクセスポイントを導入>
データ処理速度を向上させ、一時的なWiFi切断を防ぐことができます。
今回使用したWLX313のFast DFS機能を有効にしている状態でレーダーを検出した場合、チャンネル遷移の測定結果をメーカーであるヤマハ株式会社様の技術ページにて詳しく解説されていますのでご興味のある方はご覧ください。
まとめ
今回はヤマハ無線LANアクセスポイント「WLX313」とEasyBlocks Syslogシリーズを使用して実際にレーダー検知した際のログを検索してみました。
その結果、不特定多数の時間帯で複数のレーダー検知履歴が確認できました。
WiFi切断の原因としてレーダー検知によるものがある場合、Syslogサーバーによるログ分析、Fast DFS対応のWiFiアクセスポイントの活用が解決のカギを握っています。
ログ情報の収集と分析を行い、適切な対策を講じることで、WiFi切断の問題を解決し、より安定した通信環境を実現できる可能性がありますので、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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