はじめに
最近、買い物をするとき「えっ、これこんな高かったっけ・・・?」と思うこと、増えてきましたよね。光熱費も高いし、外食も高い。年々、給料は少しずつ上がっているのにぜんっぜん生活が豊かになってる実感がありません。。よね?
今回もまた仕事とは直接関係の無い話にはなりますが、2020年から2024年までの「自分の月収」と「物価上昇率(CPI)」を比べて、給料が物価に追いついているのかをちょっと真面目に分析してみました。

準備するデータ
使用するデータは3つで、カンタンです。
①名目賃金(実際に毎月もらっていた給料、手取りじゃなく額面)
→私は2020年から給与明細が残っていたので、それを使いました
②消費者物価指数(CPI)
→総務省統計局で公開されているデータをもとに、2020年を100とした指数を使いました。

③実質賃金
→これは、①と②があれば、名目賃金 ÷(CPI ÷ 100)で算出できます。
※実質賃金とは、実際に受け取った給与(名目賃金)から物価上昇分を除いたもので、購買力の実態を示す指標
月収と物価の5年推移
用意した数字を表にするとこうなりました。(さすがに給料そのまま晒すのは恥ずかしいので・・・2020年の名目賃金を10,000円とした場合と置き換えています。給与の上昇率は本当の数字です)
年 | CPI | 名目賃金 | 実質賃金 |
2020年 | 100 | ¥10,000 | ¥10,000 |
2021年 | 99.8 | ¥10,208 | ¥10,229 |
2022年 | 102.3 | ¥10,407 | ¥10,175 |
2023年 | 105.6 | ¥11,407 | ¥10,430 |
2024年 | 108.5 | ¥11,731 | ¥10,814 |
どんな傾向が見える?
名目賃金は毎年上昇中
この5年で、給料(名目)は幸い約17%アップしています。2020年:¥10,000 → 2024年:¥11,731
でも実質賃金の伸びは鈍い
物価を考慮した「実質賃金」は、2020年から2024年で約8%の伸びにとどまっています。
→ つまり、もらってる金額は増えてるけど、生活が劇的にラクになった感じはしないのはデータ的にも裏付けられています。
一時的に実質が減っていた年も
2021年のCPIがわずかに下がったことで一時的に実質賃金が増えていますが、その後は物価の上昇ペースが上回り、実質賃金の増加は鈍化しているようです。。うーん。
タマゴの金額と比べてみると・・・?
最近、価格の変動が激しいと思っているタマゴ。これも統計局が平均小売価格を出しているのですが、2020年1月は平均220円だったそうです。それが2025年現在、285円なんだとか。
名目賃金でタマゴを何パック買えるか単純計算してみると。。。
2020年:10,000円÷220円=45パック
2025年:11,731円÷285円=41パック
なんと、減っています!5年前より、今のほうがタマゴを買える量が減っているのです。。給料はあがっているのに、悲しいですね。。
まとめ
この5年で給料は確かに増えました。でも物価の上昇に押されて、実感としての豊かさはあまり変わっていません。これが、よく言われる「実質賃金が横ばい」の正体だったのですね。。
物価の上昇率と比較すると、実質賃金の伸びは緩やかであり、手取りの金額は増えていても「使えるお金」はあまり増えていないというのが現実です。日々の暮らしで「豊かになった実感がない」「なんとなく出費がかさむ」と感じる理由は、まさにこの実質賃金の停滞にあります。
普段なかなか自分の実際の数値や物価高をデータにして見ることはないので、なんだか複雑な気持ちで、特にタマゴを買える量が減っているのが一番ショックでした・・・。
みなさんも「気になるけど深掘りして調べたことない」ものがあれば、ぜひリクエストしてくださいね!今回も最後までお読みただき、ありがとうございました。