【解説①】EasyBlocks Syslog Ver.2で何が変わる?リニューアルの全体像と今後の展開について

はじめに

EasyBlocks Syslogシリーズは、2026年12月頃にVer.2系のソフトウェアをリリースする予定です。

Ver.2系では、ログを集める機能そのものよりも、ログを預かる機器自身を守る部分に大きく手を入れています。初期パスワードの扱い、管理画面への入り方、受け付ける通信の範囲など、導入時や日々の運用で触れる部分にも変更がおよびます。

変更の範囲が広いため、リリースまでの期間、数回に分けてその内容をご紹介していきます。

解説第1回目の当ブログ記事では、次の2点をお伝えします。

  • ログを預かる機器自身のセキュリティを見直した背景
  • 既存ユーザーの視点で見た変更点

※本記事で紹介する画面・仕様は開発中のものです。リリースまでに変更となる可能性がございます。

ログを預かる機器自身のセキュリティが問われる背景

ここ数年、ログを取得・保管しておくことを求められる場面が増えています。

当ブログでも、過去に何度もその重要性について取り上げた記事を公開してきました。

集めたログは、何かあったときに「いつ、どこで、何が起きたか」を後から確かめるための根拠になります。

ただし、ログが根拠として役に立つのは、欠けておらず、書き換えられていないと言える場合に限られます。

Syslogサーバーには、ネットワーク機器やサーバー、利用者の動きが記録として集まりますが、裏を返せば不正に侵入した側にとって、痕跡を消したい対象にもなり得ます。

ネットワークにつながる機器では一般的に、変更されないまま残った共通の初期パスワード、暗号化されていない管理用の通信、使っていないのに開いている受け口などが、攻撃の入口になり得ます。

ログを預かる機器であれば、なおさらこうした入口を減らしておく必要があります。以前のブログ記事では、EasyBlocksのWeb UIへのログイン試行をログから検知する方法も紹介しております。

Ver.2系は、「機器自身が入口を固める側」の取り組みです。

Ver.2系の概要

Ver.2系のソフトウェアは、2026年12月頃のリリースを予定しています。基盤OSの世代を更新したうえで、アカウント、管理画面、通信まわりを中心に手を入れています。

見た目の面では、ダッシュボードに、直近の受信ログを表示する「最新ログ」ウィジェットが加わります。

Ver.1系からVer.2系への移行方法については、第3回の移行編で詳しくご紹介します。

既存ユーザーの視点で見た変更点

セキュリティの見直しは、画面や日々の操作にもおよびます。

変更点は多岐にわたりますが、機能の分類で並べるより、「使っている側から見て何が変わるか」で分けた方が分かりやすいと思い、整理しました。

区分 主な変更(カッコ内は詳しく紹介する回)
導入時の設定 ・管理者アカウントの作成(第1回)
・通信の開放(第2回)
日常の操作 ・ログイン失敗が続いたときのロック(第1回)
・無操作時の自動ログアウト(第1回)
・保守用アカウントのメニュー専用化(第2回)
・syslog設定画面の4分割(第3回)
選択肢の追加 ・2段階認証(第1回)
・メール通知のOAuth2(第1回)
・SNMP v3(第2回)
・syslog over TLSでの受信(第2回)
状態の可視化 ・操作ログ(第1回)
・証明書の期限通知(第2回)
・ストレージ使用率の警告(第3回)

表の上の2行(導入時の設定・日常の操作)は、導入時や日々の運用で手順に関わる変更です。

Ver.2系は、最初から開いている入口を減らすため、機種共通の初期パスワードを持たず、初回アクセス時に管理者アカウントを作成する形になります。

通信も「許可したものだけを開く」方式になり、Syslogの受信を含めて、使うサービスを「フィルタ開放」画面で利用者自身が開放します。

Syslog設定画面は、「基本設定」「サーバー設定」「通知設定」「転送・送信設定」の4画面に分かれます。

保守用アカウントは、任意のコマンドを実行できる余地をなくすため、あらかじめ用意された項目を選ぶメニュー専用になります。画面や保守メニューの構成が変わるため、運用手順書の画面や操作の流れも、Ver.2系では変わります。

一方、下の2行(選択肢の追加・状態の可視化)は、これまでの使い方を変えずに選択肢や情報が増えるものです。たとえばSNMPはv1/v2cも引き続き使え、v3は選択肢として加わります。

2段階認証は、認証アプリに表示される6桁のコードを使う方式で、利用は任意です。

おわりに

今回は、2026年12月頃にリリース予定のEasyBlocks Syslog Ver.2系について、見直しの背景と変更の全体像をお伝えしました。

今後の連載は、次の予定で進めます。

  • 10/27(火) 第2回:ログイン・アカウント管理はどう変わる?
  • 11/10(火) 第3回:通信機能とセキュリティの変更点
  • 11/24(火) 第4回:Ver.2への移行で押さえておきたいポイント
  • 12月(予定) 最終回:Ver.2系の変更の背景

※公開日は予定です。開発状況によって、変更になる場合があります。

次回は、初期パスワードの廃止や2段階認証など、ログイン・アカウントまわりの変更を紹介します。

それぞれの変更が、何を防ぐためのものかを中心に、お伝えする予定です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。

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