【教員532名に聞いた】校内ネットワーク環境の調査結果から見る改善のヒント

みなさん、こんにちは。
ぷらっとホーム営業の清水です。

以前公開したブログで、NEXT GIGAにおける実際に校内ネットワーク(GIGAスクール)を担当されているSIerのお客様からのご相談内容や課題解決の事例をご紹介したところ、もう少し詳細聞きたいとご要望をいただきました。

今回は、1月に当社が独自で行った全国の教員532名を対象にしたアンケート結果から、補足する形で「なぜ、NEXT GIGAでDHCPサーバーなどの専用機が求められているのか?」について深掘りしていこうと思います。

教員532名に聞いた!校内ネットワークの現状

アンケート概要

調 査 方 法:インターネット調査
調 査 対 象:現在小学校、中学校、高等学校、特別支援学校に勤務している全国の20代~60代の教員
有効回答数:532
調査実施日:2025年1月21日
調査目的 :GIGAスクール構想の第2期「NEXT GIGA」に向けて、それぞれの学校種や地域による違いも踏まえ、現場の教員が抱える課題や改善ニーズを詳しく分析するため

<補足>
本ブログで紹介する調査結果は、2025/2/14(金)にリリースされた「NEXT GIGAに向けた教育現場のネットワーク環境に関する実態調査〜教員の約50%が校内ネットワークの不安定さにより授業に支障があると回答GIGAスクール時代に教育現場が求めるネットワーク環境とは?〜」の内容から抜粋したものとなります。

アンケート結果と考察

Q .学校のネットワーク環境に対して解決してほしい課題は何ですか?

まずは、「学校のネットワーク環境に対して解決してほしい課題」についてアンケートを行ったところ、第1位「ネットワークの安定性向上」40.2%、第2位「通信速度の向上」32.0%、第3位「トラブル対応の迅速化」26.9%があげられていました。

Q .どのようなタイミングでネットワーク環境に不安定さを感じますか?

安定性に課題を感じている結果となりましたが、実際にどのような時にネットワーク環境に不安定さを感じているのでしょうか。
結果は、「生徒用端末が一斉に接続するとき」が43.2%で最多、次いで「複数の端末が同時に使用しているとき」30.5%でした。

NEXT GIGAでの課題として「ネットワーク環境の改善」が挙げられていますが、その理由を示す結果になったかと思います。

学校では生徒の人数分の端末だけでなく、Wi-Fi機器のアクセスポイントなど、様々で大量の機器が同時に校内ネットワークに接続することになります。
もともと大量の機器が同時に接続されている環境下で、端末が一斉に接続されるとネットワークがより不安定になってしまうため、ネットワーク環境改善のための対策を実例から考えていきます。

調査結果から見る「校内ネットワーク改善のヒント」

以前のブログ記事で、校内ネットワーク(GIGAスクール)を担当されているSIer様の事例にも「ネットワークが不安定になる」原因の一つとして、「ルーターなどのDHCP機能によるIPアドレスの払い出しが負荷となっている」可能性があるとご紹介しました。

実は、これまでにお話を伺ったほとんどの校内ネットワークでは、DHCP機能をルーターやL3スイッチといった汎用サーバーに担わせている環境です。

しかしながら、ルーターなどの機器は、IPアドレスの払い出し可能数が明記されていないことが多いため、生徒用の大量の端末にIPアドレスを配布する場合には不向きです。

生徒数が数百名を超える規模では、IPアドレスの払い出しが追いつかない・IPアドレス管理が難しいなどの問題が起こる可能性が非常に高く、ネットワーク環境悪化の原因となりえます。

当社とお付き合いのあるSIer様とGIGAスクールのネットワークに関して情報交換させて頂くと、「前回のGIGAスクールのネットワークでは検討時間が短く、DHCP機能部分まで検証が十分に行えなかった」という声も多く聞きます。

その反省を踏まえ、NEXT GIGAでのネットワーク環境の改善およびネットワーク機器のリプレースでは、既設の校内ネットワークに「DHCP専用サーバー」を追加で設置し検証を行っています。
特に全校生徒数の多い学校に対しては、DHCP専用サーバーを含めたご提案をされているSIer様が多く見受けられます。

ネットワーク規模に合わせたDHCP専用サーバーを導入する事でIPアドレス関連の課題を解決するだけでなく、
冗長化機能が搭載されている製品を選べば、ネットワークをより安定して稼働させることができます。

またDHCP以外に、DNS機能においても「DNS専用サーバー」の導入をご検討されているSIer様もいます。

クラウド上のDNSサービスを使用する構成が増えていますが、その際クラウド上へのDNSへの問い合わせが多く、ルータの負荷となっている可能性が考えられます。

ローカルにキャッシュDNSサーバーを設置すれば、外部への名前解決問い合わせが減り、ルーターの負荷が減る可能性を検討するため、現地での検証予定です。
まだ検証前のため情報は少ない状態ですが、今後の検証結果からお役に立てそうな情報があれば共有していきたいと思います。

まとめ

今回は、NEXT GIGAにおける「通信ネットワーク環境の改善」の観点から、校内ネットワーク改善の実例についてアンケート結果をもとに深掘りした内容をお届けしました。
現在、校内ネットワーク環境の改善に努めている方や、2025年度以降で校内ネットワークの更新を行う予定のみなさまにお役立ちになれば幸いです。

最後に、NEXT GIGAに向けたネットワーク改善の対策ウェビナーを開催予定です。
皆さまのご参加、ぜひお待ちしております。

【3/27(木)】【NEXT GIGA到来】教員532名の声とSIerの事例から学ぶ校内ネットワーク最適化のヒント | ぷらっとホーム株式会社
タイトルとURLをコピーしました