SCS評価制度が正式スタート。「ログを残す仕組み」から準備を始めよう

みなさん、こんにちは。ぷらっとホーム営業部の清水です。

以前、ブログで「サプライチェーンセキュリティ」の重要性とログ管理の役割についてご紹介しましたが、みなさん覚えていらっしゃいますでしょうか?

この記事を書いた段階では、まだ経済産業省から「方針案」が出たばかりのタイミングでしたが、いよいよ具体的な制度の動きが正式に決定しました。
申請受付まで2026年6月時点から約9ヶ月という計算になります。

「SCS評価制度」という言葉、最近耳にすることが増えてきていませんか?

2025年末に制度構築方針案が示され、2026年3月27日に経済産業省が正式な構築方針を公表しました。
各レベルで求められる要件の方向性が具体的に示され、「いつ・何を・どのレベルで対応すべきか」が明確になったのです。

「なんとなく知ってはいたけど、まだ先の話」と思っていた方も、そろそろ本格的に動き出すタイミングかもしれません。

今回は、この制度がどう変わったのか、そして「ログ収集」という観点から、申請受付が始まるまでの期間に何を準備しておくべきかをお伝えします。

SCS評価制度とは?(まず簡単におさらい)

SCS評価制度(正式名称:サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度)は、経済産業省が主導する制度で、企業のサプライチェーン全体のセキュリティ対策レベルを評価・認証するものです。

ITシステムを外部に発注したり、クラウドや委託先を活用したりする場面が増える中、「自社だけでなく取引先も含めてセキュリティが担保できているか」を可視化する仕組みです。

評価レベルは★1から★5までの5段階で構成されており、そのうち中核となる「★3」および「★4」の申請受付が、2026年度末(2027年3月頃)に始まる予定です。

なぜ「ログ収集」が重要なのか

SCS評価制度では、NIST CSF(サイバーセキュリティフレームワーク)をベースに管理を加えた7つの分野でセキュリティ対策が評価されます。

★1・2の自己宣言と大きく異なるのは、★3以上では第三者が確認できる証拠が必要になるという点です。ログはまさにその証拠であり、評価取得のためだけでなく、実際のセキュリティ強化にも直結します。

★3は「一般的なサイバー脅威に対処できる」レベル、要求事項は26件
自社IT基盤への初期侵入や侵害拡大を防ぎ、インシデント時の最低限の報告手順を持つことが求められます。ここで重要になるのが、「何が起きたかを説明できるか」という点です。インシデント発生時に報告するためには、いつ・どこで・何が起きたかを示すログが必要になります。

★4は、「取引先の管理・責任の明確化・多層防御・迅速な検知と対応(レジリエンス)」まで求められるレベル、要求事項は43件
特に「検知(Detect)」の分野において、ログの収集・監視・保管が明確に求められてきます。取引先とのデータ連携ログ、アクセス制御の記録、異常検知の履歴など、サプライチェーン全体にまたがるログの収集・管理体制が問われてきます。外部機関による審査では、こうした証跡が評価の根拠となります。

ざっくり言いますと・・・

  • 社内のネットワーク機器やサーバーのログを漏れなく収集できているか
  • 収集したログを一定期間保管できているか
  • 不審な動きがあったときに検知・通知できる仕組みがあるか

★3の取得はもちろんのこと、将来的な上位レベルへのステップアップや、取引先から高いセキュリティ水準を求められた際にスムーズに応えるためには、この「ログ管理」の基盤が不可欠な基盤の一つです。 

これから準備期間で取り組むべきこと

申請受付までの期間を見据え、まずは直近の数ヶ月で以下のステップを進めるのが現実的です。

まず「今どこのログが取れていないか」を把握する

意外と多いのが、「なんとなくログは収集しているが、どの機器のどのログが取れているか整理できていない」という状態です。

ルーター・スイッチ・ファイアウォール・無線APなど、ネットワーク機器のSyslogがきちんと収集できているか確認することが出発点になります。

保存期間を見直す

SCS評価の要件を意識する上で、ログの保存期間も重要になります。

ガイドラインなどに準拠する場合、保存期間が短いと事後の監査や追跡調査に不十分となる可能性があります。

ガイドラインや構築環境に合わせた、ログ収集・管理・運用を行うことが重要となります。

アラートや監視との連携まで考える

ログを「貯めるだけ」ではなく、将来的に異常を検知したときに通知できる仕組み(Zabbixなどの監視ツールとの連携)まで視野に入れておくと、いざ運用を高度化する段階になったときに格段にスムーズになります。

まとめ

SCS評価制度の正式な構築方針が確定し、制度スタートまでの道筋が見えてきました。「まだ先の話」ではなく、今から準備を始めておくことが重要です。

その中でも「ログ収集の仕組みを整える」は、インフラ側で着実に取り組める最初の一歩として最適です。

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