本記事では、タイトルの通りEasyBlocks Syslogシリーズのアップデート状況について
鋭意開発中ではありますが、今回は特別に開発中の画面を交えて何点か具体的に紹介していきたいと思います。
アップデート実施の背景
開発中の機能を一部紹介させていただく意図として近年、ネットワークやサーバーなどのログ収集・蓄積に関する需要が高まっています。
それに伴い、弊社にもEasyBlocks SyslogシリーズやZabbixのログ監視に関するお問い合わせが増えているため、今後も積極的に機能アップデートを実施する予定です。
また、2024年4月25日に発表したEasyBlocks Syslogシリーズに実装したZabbixへのログ転送機能はリリース後にウェビナーやInterop Tokyo 2024でのZabbix社ブースへの出展等により、多数のお問い合わせをいただき大好評となっています。
ありがたいことに、直近のイベントとしてZabbix全国5都市キャラバン2024へも参加いたします。
イベント情報
まずは、先ほどご紹介したZabbix全国5都市キャラバンについて紹介させていただきます。
Zabbix Japan主催のリアルイベントとなり、Zabbix Japanとパートナー企業が全国5都市をめぐり、Zabbixの最新情報やパートナー企業のソリューション紹介を実施いたします。
当社はZabbixサーバーにログ転送が可能なSyslogサーバー「EasyBlocks Syslogシリーズ」のご紹介をさせていただきます。
無料で参加していただくことができますので、みなさんのご来場をお待ちしています。
(各会場全て事前登録が必要となります。事前登録と各社の登壇内容や詳細についてはこちらのページからご確認ください)
開発中機能紹介
ではここから次回アップデートで実装予定の開発中機能について一部ですがご案内していきます。
※開発中機能のため実際のリリース時には内容や画面など変更されている可能性もありますのが、予めご了承下さい。
ブラックリスト機能
実装予定:正規表現によるフィルタリング機能
メリット:正規表現を用いてブラックリスト形式のフィルタリングが可能になることで、これまで以上に不要なログをZabbixサーバーへ転送しなくてよくなるため、Zabbixサーバー側の負荷軽減や管理の手間がかからない
現在は、指定したPriority又は指定した部分一致メッセージについて、Zabbixサーバーへログを転送するということが可能ですが、フィルタリング機能はありません。
EasyBlocks SyslogからZabbixサーバーへログ転送する際に、ある程度のフィルタリングを実施したいという意見が多かったため、実装予定となります。
以下のような設定画面になる予定です。
①Zabbixサーバー側で登録したホストを選択し、②Zabbixトラッパーアイテムを作成した際に設定したキーを指定、③フィルタリングしたい内容を正規表現で登録します。
活用方法として、例えばヤマハRTX830でLAN1のリンクダウンのログ監視を実施しようとした場合に、LAN1は4ポートのスイッチングハブ機能を持つLANインターフェースになっています。
ですが、LAN1のPORT3とPORT4は作業用のため頻繁にリンクダウン、リンクアップが発生するというような場合、これまでは部分一致メッセージで例えば「down」と設定しておけば、全てのリンクダウンのログをZabbixサーバーへログ転送する形になりましたが、
正規表現のフィルタリング機能を実装することによりPORT3とPORT4はブラックリスト・フィルタリングされてZabbixサーバーへログ転送されません。
そのため、Zabbixサーバーへの負荷を抑えることができます。
ログ統計情報送信
実装予定:ホスト毎のPriority別のログ件数をZabbixサーバーへ定期的に送信する機能
メリット:Priority別にログの件数を可視化することで、Priorityごとのログ件数の管理や異常値がないか一目で把握することが可能
以下はEasyBlocks Syslogのログ統計画面です。
今回実装予定の機能を使用してZabbixサーバー側へ統計情報を送信することで、Zabbixサーバー側ではより厳密な監視の実現が可能になります。
例えばエラーPriorityの件数が〇〇件以上の場合にトリガーを発動させ、障害イベントの生成・管理者への通知等が可能になります。
設定は①Zabbixサーバー側で登録したホスト、②統計情報送信を「はい」、Zabbixサーバーへ統計情報を送信したいホスト、④Zabbixサーバー側で設定したトラッパーアイテムのキー、⑤送信したいPriority情報を設定します。
実際にZabbixサーバーへ送信するとZabbixサーバー側ではPriority毎の件数が確認可能で、グラフへの反映も可能になります。
Zabbixサーバー側のアイテムは以下のようなZabbixトラッパーを作成しておくだけです。
実際に統計情報の値がZabbixサーバー側で受信出来ているか、グラフも含めて確認してみます。
最新データは以下のように、設定したPriority毎の件数が確認でき、
グラフにも反映されていることが確認できます。
まとめ
今回は主にZabbix連携機能のアップデートを2件のみ開発中機能の公開となりましたが、紹介した機能以外にも次回アップデートの内容は複数あり、Zabbix連携以外も控えています。
機能アップデートは定期的に実施する予定なので、次回のアップデートをお待ちください。
また、機能アップデートに関しては主にお客様からいただいた声をもとに実装しております。
この度参加するZabbix全国5都市キャラバンでも、EasyBlocks SyslogシリーズとZabbixの連携に関してのご意見などいただけると嬉しいです。